Kikroing on the Tree

日記とポートフォリオ

1954年製ズミクロンで撮る往年の名車たち

2021年12月にお台場にあった東京メガウェブが22年の歴史に幕を下ろした。東京都心にあるトヨタのテーマパークとして車好きに親しまれてきたことから、無論私も幼い頃から通っていた。

car.watch.impress.co.jp

それに代わってと言っては語弊があるが、代替となる施設が富士の麓にある富士スピードウェイに隣接する形で2022年10月に開館した。富士モータースポーツミュージアムだ。こちらは、愛知県長久手市にあるトヨタ博物館監修、東和不動産(現:トヨタ不動産)経営、ハイアットホテルアンドリゾート運営となっているとのことだ。東和不動産と言えば、トヨタの資産管理会社と言っても過言でない「ふところ企業」である。1国のGDP規模を誇るトヨタグループにしてみれば、このような素晴らしいミュージアムを作ることは容易い御用なのかもしれない。

fuji-motorsports-museum.jp

トヨタ博物館に展示されている車両は、量産車が多く、モータースポーツで活躍した車両の展示が少ない。これに対して、車好きの「もっとかっこいい車見たい!」っていう声が多かったそうで、富士スピードウェイの横に作ったちゃったという経緯とのことだ。というわけで、往年のレースカーがカッコよく展示されている、それもトヨタに限らず、日産、ホンダ、スバル、マツダに海外車も展示されているから、車への愛情が伝わってくる。

Summicron 5cm/2.0 1st Rigit

館内は、ホテルも併設されていることもあり、非常に高級感があるし良い香りがした。展示スペースに入場するためには、入場料が必要である。

Summicron 5cm/2.0 1st Rigit

係の方が車両ごとの背景を説明してくれた。かなり詳細でニッチな説明であり、生半可な知識しかない私にとっては、驚くことばかりで面白かった。ホンダさんは、こういうところがありますよねとか、日産さんも悔しかったんでしょうとか、当時の技術者の気持ちも話してくれて、それは臨場感があって、楽しかった。

Summicron 5cm/2.0 1st Rigit

Summicron 5cm/2.0 1st Rigit

空気の薄い上空でエンジンに多くの空気をとりくむ過給機いわゆるターボやスーパーチャージャーを車両に転用した初めての車両だそう。WW2で培った航空機技術が戦後に応用されている過程を知れることは、非常に胸打つものがある。無理矢理押し込まれた空気によってエンジン出力が上昇したこの車は、当時早かったんだろうな。

Summicron 5cm/2.0 1st Rigit

お次は、レシプロからロータリーへ。ル・マン100周年記念で特設展示が行われていた。車両の横を通ると、あの音が聴ける演出付きで気分が上がった。

Summicron 5cm/2.0 1st Rigit

帰りは、御殿場のアウトレットに寄って東京に戻る。思わずC1を一周したくなる気持ちを抑えないといけない。

Summicron 5cm/2.0 1st Rigit